SNSの投稿を誰もが読めるアクセシブルにする方法
代替テキスト、字幕、コントラスト、平易な言葉づかい。すべての投稿を読みやすく、聞き取りやすく、理解しやすくするための実践ガイドです。
アクセシビリティは「おまけ」ではなくリーチそのもの
はっきり見えること、完璧に聞こえること、速く読めることを前提にした投稿を出すたびに、あなたは静かにオーディエンスの一部を締め出しています。世界では約6人に1人が重度の障害とともに暮らしており、状況による制約を抱える人はそれよりはるかに多くいます。待合室で音を消して動画を見る人、強い日差しの下で画面を細めた目で見る人、第二言語で読む人、気が散りながらスクロールする人などです。
アクセシブルなコンテンツは別ジャンルのコンテンツではありません。同じ投稿を、受け取りやすくしたものです。これから紹介する習慣は数分で終わり、あなたのクリエイティブを薄めることもなく、たいていは全員にとって成果を押し上げます。わかりやすいコンテンツは、単純により良いコンテンツだからです。
まずは「飾る」のではなく「説明する」代替テキストから
代替テキスト(altテキスト)は、画像の代わりにスクリーンリーダーが読み上げる説明文です。ほとんどのプラットフォームはアップロード時に入力できますが、ほとんどの人が飛ばしています。
良い代替テキストは、たったひとつの問いに答えます。もし画像が表示されなかったら、その人は何を取りこぼすのか。ファイルではなく、意味のある中身を説明してください。
- 具体的に書く。「棒グラフ」よりも「ニュースレター登録が1月の200件から6月の900件まで増えていることを示す棒グラフ」のほうが役に立ちます。
- 重要なものから書く。人物が中心なら、背景よりも先にその人が誰で何をしているかを説明します。
- 「〜の画像」「〜の写真」は不要です。スクリーンリーダーは画像であることをすでに読み上げます。
- 画像に文字が入っているなら、その文字を説明にも書き写してください。そうしないと、引用を載せた画像はスクリーンリーダーには存在しないのと同じです。
- 1〜2文にとどめる。長い代替テキストは聞くのが苦痛です。
- 純粋に装飾目的の画像なら、短く中立的な説明か空のaltで構いません。キーワードを詰め込まないでください。
習慣にする近道は、公開前の最後の雑務としてではなく、キャプションを書くのと同じタイミングで代替テキストを書くことです。BrandFleetで投稿を書いているなら、説明欄をキャプションの隣に置き、両方を一緒に書き上げましょう。
すべての動画に字幕を。音を消して見られる動画にも
ショート動画の大半は音なしで視聴されます。つまり字幕は、耳の聞こえない人・聞こえにくい人だけでなく、そもそも音を出さない大多数の人にも役立ちます。自動字幕は出発点であって、完成品ではありません。
- 自動生成された字幕は必ず確認する。人名、製品名、なまりのある発音でつまずきます。ブランド名が崩れた字幕は、字幕がないより悪い状態です。
- 字幕はセーフエリアの内側に置く。ユーザー名バーや再生バーの下に隠れた字幕は読めません。
- コントラストの高いスタイルを使う。濃い帯の上のはっきりした文字か、強い縁取りが有効です。明るい背景に細い白文字は消えてしまいます。
- 速すぎて読めない一語ずつの「カラオケ字幕」は避ける。2〜3行がひと呼吸分そのまま表示されるほうが親切です。
- プラットフォームが対応しているなら字幕ファイルをアップロードする。焼き込み字幕は視聴者側で拡大も翻訳もできません。
ポッドキャストの切り抜きのような音声中心のコンテンツでは、クリップと一緒に文字起こしか書き起こし要約を公開しましょう。この習慣ひとつで、検索エンジンやAIアシスタントにインデックスさせる材料も増えます。
読むのと同じくらい「聞いて」わかる書き方をする
スクリーンリーダーは文字を文字どおりに読み上げます。それは書き方を変えるべき理由になります。
- ハッシュタグはキャプションの最後に置き、単語ごとに頭文字を大文字にする。#SocialMediaTips は3語として読まれますが、#socialmediatips はひとかたまりの意味不明な音になります。
- 文中のハッシュタグは控える。タグで分断された文章は、音声で追うのが困難です。
- 絵文字は控えめに。ひとつずつ正式な説明が読み上げられるため、きらきらを12個並べると長く奇妙な一文になります。ひとつかふたつを文末に置けば十分です。
- 装飾されたUnicodeフォント、つまりプロフィールに貼り付けられがちな飾り文字の太字や筆記体は避ける。スクリーンリーダーはそれらを読み飛ばすか、1文字ずつ読み上げます。SNSで最も排他的な習慣のひとつです。
- 強調のために長い範囲を大文字(全角の連続表記なども含む)にしない。大文字の単語を一字ずつ読み上げるスクリーンリーダーもあり、多くの人にとって読みにくくなります。
- 平易に書く。短い文、ありふれた言葉、1段落に1つの考え。専門用語は初出時に説明しましょう。
コントラスト、サイズ、落ち着きを意識して設計する
見た目の選択が、日差しの下のひび割れた画面で投稿が読めるかどうかを決めます。
- 文字と背景のコントラストを強くする。目を細めて文字が溶けはじめるなら、コントラストが足りません。白地に淡いグレー、写真の上の細いパステル文字が定番の失敗です。
- 意味を色だけに担わせない。赤が「避ける」、緑が「やる」を意味するなら、ラベルやアイコンを添えて、色覚特性に左右されないようにします。
- サムネイルサイズで読める文字サイズにする。フィードのプレビューで読めないなら、それは読めないということです。
- 文字に余白を与える。ゆったりした行間と短い行のほうが、情報量の多い写真の上の詰まった文字の塊よりずっと読めます。
- 速い点滅、ストロボ効果、激しい動きは避ける。片頭痛や発作の引き金になり得ますし、プラットフォーム側もこうした表現を下げる傾向が強まっています。
- 刺激の強い内容は事前に知らせる。キャプション冒頭の短い一文で、見ない選択ができます。
これらのルールは、その都度判断するのではなくブランドキットに組み込みましょう。決まった配色の組み合わせ、最低文字サイズ、承認済みの字幕スタイルがあれば、忙しい週にも新しいメンバーが加わってもアクセシビリティは生き残ります。
リンクと行動喚起をはっきりさせる
- リンクテキストは内容がわかる言葉にする。「料金ガイドを読む」は次に何が起きるかを伝えますが、「こちらをクリック」は文脈から切り離されると何も伝えません。
- 生の計測用URLをキャプションに貼らない。長いパラメータの羅列はそのまま全部読み上げられます。
- 1投稿につき明確な行動はひとつ。競合する複数のお願いは、誰にとっても処理しづらいものです。
公開前の短いチェックを作る
アクセシビリティは「覚えていること」に頼ると必ず失敗します。何かを出す前にチーム全員が回すチェックリストにしてしまいましょう。
- すべての画像に意味のある代替テキストがあるか。
- 動画に字幕があり、内容を確認済みで、セーフエリアの内側にあるか。
- ハッシュタグは最後にあり、単語ごとに頭文字が大文字になっているか。
- 絵文字は控えめで、最後に置かれているか。
- 取り除くべき装飾Unicodeフォントは残っていないか。
- スマートフォンのサイズで見たとき、文字のコントラストは保たれているか。
- 色だけに依存している意味はないか。
- 行動喚起は内容がわかる言葉で書かれているか。
8つの質問、2分未満です。承認フローの最後の工程として実行し、これを通らないものは出ないようにしましょう。
実際の条件でテストする
問題の大半を見つけるのに、専門ソフトは要りません。
- スマートフォン標準のスクリーンリーダーをオンにして、自分の投稿をひとつ聞いてみる。どこで文章が意味不明になるかを知る最短の方法です。
- 大きなモニターではなく、実寸のスマートフォンで、できれば屋外で下書きを見る。
- 動画をミュートして最後まで見る。要点を追えないなら、字幕が仕事をしていません。
- チーム外の誰かに、この投稿が自分に何を求めているのか説明してもらう。
プロジェクトではなく、初期設定にする
これがうまいブランドは、アクセシビリティのキャンペーンを打ったりしません。テンプレートを一度直し、チェックリストに数問足し、あとは習慣が積み上がるのに任せます。半年後には、すべての投稿が読みやすくなり、動画はミュートでも伸び、しかも誰も余分な作業をしていません。
いま初期設定を決めましょう。決して空欄にしない代替テキスト欄、コントラストを満たす字幕スタイル、最後に置くハッシュタグ、そして全体を通した平易な言葉づかい。あとは仕組みに運ばせます。
その一貫性を手作業で見張らずに保ちたいなら、BrandFleetを使いはじめてください。計画も執筆も予約投稿もひとつの場所で行い、ブランドキットと字幕の基準をすべての投稿に紐づけて、あなたのオーディエンス全員に、公開したものを読む公平な機会を届けましょう。